とある社員の御意見番(独り言)

時事問題等についてコメントします

【政治・経済】九州電力による太陽光発電の出力抑制について

この土日は日本の電力業界にとって再生可能エネルギーの今後について考えさせられる事となりました。



九州電力太陽光発電の受け入れ量を一時的に減らす「出力抑制」を全国で初めて実施しました(離島を除く)。
この事に対しては原発が再稼働している事もあり、『原発再稼働して再生可能エネルギーを止めるのは何事だ』という意見もネット上で噴出しているようです。

そもそも電力は需要に対して多過ぎても少な過ぎても周波数が変化して、安定供給できなくなります。
原発はベース電源として出力を一定にするのが基本的は運転であり、火力等のように出力を変化させるような運転はしません。
一方、再生可能エネルギーである太陽光発電は天候によって発電電力が変化し、晴れの日は発電しますが天候が悪かったり、夜間では発電は(ほとんど)しません。
今回は土日であり工場の停止、家庭内冷暖房の使用が少なく、天候が良好である事から発電量が増えると予想された為、太陽光発電の一部からの電力供給を止めたようです。

太陽光発電等の再生可能エネルギーは環境にいいとか悪いとかの問題は今回はスルーしますが、本来発電され使用されるべき電力が使われないのは非常にもったいないです。
こうした余剰電力の有効な使い道について考えていきたいと思います。



私が注目しているのは水素です。
水素は燃料電池自動車(FCV)や発電等にも使用でき、また化学系ではアンモニアの製造にも使用されます。
水素を製造するのにも電力が使用されます。
この水素を製造するのに必要な電力を再生可能エネルギーや余剰電力を使用できればと考えております。
その為にも水素社会の構築、燃料電池自動車や家庭用燃料電池、水素で発電できる設備等の普及を進めて行く必要があると思っています。

まだ技術的には水素のみで発電する事や効率的な水素製造に対しては課題等はありますが、再生可能エネルギーの普及により余剰電力が生まれる可能性や今後、原発の再稼働の数等は増えてくると思います。
再生可能エネルギーや少ない日本の資源をどうしたら活かせるかの視点で考え、利用できる社会でありたいと思います。

参考文献
独立行政法人
新エネルギー・産業技術総合開発機構
NEDO水素エネルギー白書
http://www.nedo.go.jp/library/suiso_ne_hakusyo.html